2016年08月13日

広島、長崎、そして今

原爆ドームに行った。
71年前の風景が覆いかぶさってきて
押しつぶされそうになって言葉を失った。

高校生たちが、核兵器廃絶の署名をしていた。
被爆地広島の子どもたちは
原爆の悲惨さを身近に感じているはず。
地域ならではの感覚があるのではないか。
そう思って質問した。
もちろん職業など身分を説明して。
「核兵器は絶対に無くさないとね。」
「そうですね!」
「でも、今の日本の政治はちょっと怖くないかな?」
「はい。いろいろと考えますね。」
「なんか、逆方向に行ってる感じしちゃうよね〜」
「。。。」

隣で聞いていた別の高校生は無言で離れていった。

「そのあたりは不安とかはない?」
「。。。」
その先が出てこない。
奥歯にものの挟まったような
はっきりとしない答えしか出てこない。

「あ、ありがとう!」
僕はその場を立ち去った。

「教育の中立性」の成果(?)なのだろうか?
ちょっとがっかりした。

結局のところ日本の未来を左右するのは
「感受性」なのだと思う。
「洞察力」なのだと思う。

「原爆は残忍な兵器だ」
「核兵器は無くすべきだ」
「戦争をなくさなければ」
そんなことは誰でもが考える。
そんなことは優しさでも愛でもない
本能に近い反応に過ぎない。

ほとんど人たちは、そう感じるだけで「良い人」になれる。

でも、そこから先を感じられる人は少ない。
そこから先へ深く考えられる人は少ない。

日本は
安倍政権になってから武器輸出を始めたよね?
「非核三原則」を実質的に取り下げてるよね?
アメリカと一緒に武器を振りかざそうとしているよね?
それを「積極的平和主義」なんてうそぶいているよね?

外国の子どもたちのいのちを奪うことに加担しているのに、
「武力で平和を守る」なんていう、幼稚で短絡的なロジックで
武器を、核兵器を正当化しているのに、
よく「平和を守ろう」
「核兵器をなくそう」なんて言えるものだ。
よく学校で「平和を大切に」なんて教えられるものだ。

いつでもどこでも、
未来を変えてゆくために大切なのは、「自分たちは?」という問いだ。

そして
その先を感じ取る感性があれば。
その奥まで考える洞察力があれば。
日本は、世界は変わってゆけるのに。

日本をこんな時代にしてしまった一人である僕は、
広島、長崎で命を奪われた皆さんに
とても顔向けできはしない。
広島、長崎、そして今






上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 10人
プロフィール
さっさ
さっさ
フリースクール、ドリーム・フィールドのスタッフです~  得意なことは天然トークと忘れ物です(笑)  キーボードとコーラス、フルートも吹きます。  オーボエを吹いた時代もあるなあ~  浜松学芸高校を中退してスクールで働き始めて5年目、通信高校の?年生だよ!  よろしくね!
オーナーへメッセージ
削除
広島、長崎、そして今
    コメント(0)