「日本は戦争できない国」ってのは誤解ですよ。。。

さっさ

2014年05月16日 14:15

多くの人が持っている誤解があります
「日本は攻撃されても戦うことができない。」
「今の憲法では子どもたちを守れない。」
「中国や北朝鮮から日本を守るためには憲法を変えなければいけない。」

確かに憲法第9条では「戦争の放棄」が明記されています
しかし、自国を守るための「個別的自衛権」に関しては、
以前から憲法解釈の範囲内で歴代の政府で認められてきているのです

しばしば、
「自分の国が守れないのはおかしい」
「やられっ放しでいいのか?」
などと言う人がたくさんいます
ネット上で日本国憲法を「お花畑憲法」などと揶揄し批判する人もたくさんいます
「平和」を唱えるだけで「サヨク」「反日」などと感情的になる方もいます

しかし、差し迫った事態になれば
日本は実は「いつでも戦争ができる国」なのです
「やられっ放しの国」ではないのです
「自分たちの子どもや愛する人たちさえ守れない国」ではないのです
「個別的自衛権」は認めているのですから。
もちろん、これは「好悪」「善悪」の感覚としての話ではありません

安倍政権は、
この記事の冒頭のような理由を挙げて危機感をあおり、
「集団的自衛権」が必要性だという世論を強めようとしています
なぜ安倍首相は「改憲」や「集団的自衛権」にこだわるのでしょう?

そもそも「集団的自衛権」とは、
同盟国と一緒に戦争をする権利です
具体的に言えば、アメリカが戦う戦争に参加する権利なんです

イギリスやフランスなど、アメリカに追従する国はたくさんあります。
イラク戦争でも、湾岸戦争でも、ベトナム戦争でも、
多くの国がアメリカに追従し
自国と直接関係のない戦争に参加し、
各国民に多くの犠牲者を出しました。
そして「アメリカの同盟国」ということで
イギリスでもフランスでもテロの標的となり
実際にテロが起こり、
兵士のみならず、
国内にいる国民さえも犠牲者となりました

つまり、他国のために戦争に参加する意思表示をし、
他国と運命を共にし、
それによって私たち日本人も巻き込まれるものなのです

以前も多国籍軍ということで
自衛隊が戦場に派兵されることがありました。。。
それまでは憲法第9条のもとに、
戦場へ赴くこともブレーキがかけられていましたが、
「世界の平和を守るために日本は協力しなくて良いのか?」
という意見もあって、
1991年、自民党政権が押し切る形でペルシャ湾への派兵を始めました
ただそれでも憲法第9条のもとに、
武器の使用は禁止され、
「平和的な」協力に限定されました。

そのため、戦闘に巻き込まれることもなく
日本国民が戦争で命を落とすことはありませんでした
諸外国の「日本は武力を使わない国」という認識を保ち、
中東ではむしろ
「日本は友好的な国」と
高い評価を受けてきました
もちろん、テロの標的になどなりませんでした

しかしその一方で、
同じようにアメリカの戦争に参戦した国の多くでは、
テロが多発し、
たくさんの犠牲者が出ています
近くでは、フィリピンなどもその一つです。。。

自衛隊が海外へ派兵されるようになった後、
今度出てきた意見は、
「海外に派兵されても、戦闘行為ができないから、
目の前で同盟国の兵士が倒れても助けることができない」
という意見です
この意見も、今回の「集団的自衛権」議論の中で
しばしば挙げられるものです

でも、考えてみてください。。。
イラク戦争でも、湾岸戦争でも、ベトナム戦争でも、
戦争を肯定的に捉える人たちは皆、
「正義のための戦い」と
勇ましい事を言っていました
それが後になればどうでしょう??

多くの犠牲者を出したばかりか、
数え切れない人がPTSDを含めた戦争後遺症となり、
自殺や家庭崩壊に追い込まれ
廃人のようにされ、
あげくに
どの戦争も
「あの戦争は間違っていた」という評価となるのです
まさに犬死なのです

安倍首相の「改憲」や「解釈改憲」への執着は
「祖父・岸元首相の遺志を継ぐため」
「歴史に自らの名を残すため」
という関係者も少なくありません

「集団的自衛権」説明会見の際に用いたボードの絵は、
安倍首相自ら指示して書かせたものだということです
そこに書かれた、
まさに攻撃を受けようとしている船に乗った母子の姿も、
彼が指示して、
あえて大きく書き直させたそうです

私たちは、そろそろ
「日本を守る」
「愛する人を守る」
という美辞麗句の裏には、
実は
私たちの大切な日本を、
私たちの愛する大切な人達を
危険に追いやっている
欺瞞があることに
気付くべきではないでしょうか??

そして、今の日本の流れが、
周辺諸国の日本に対する警戒感を高め
一触即発の事態にまで追い込み、
それぞれの国民も好戦的な気運に陥り、
相乗的に戦争への危険性が高まってゆくという
心理的な危険性をも
理解すべきではないでしょうか??

国際紛争や国と国の軋轢を解決するのは
武力ではなく、外交力です
いじめや不登校と同じで
力ずくで解決できるものなどないのです